活動紹介
筑豊掃除に学ぶ会200回記念大会(24/9/28・29)の報告
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筑豊掃除に学ぶ会は、2006年の正月合宿で塾生と一緒に第1回目のトイレ掃除を始め、それ以後塾生の通う学校を借りて、下関・北九州・中津・大分の会や福岡便教会、そして地元筑豊の善友の温かい支援を受けて筑豊各地で心磨きの会を行ってきた。途中コロナで学校での活動は止まったが、会員だけの活動は続けて2024年の9月に200回目を迎えることになった。
そこで、200回到達の記念大会を開催するにあたり、清風掃々48号にも掲載された福田校長先生の尽力で8年前に開催した100回記念大会の内容を見直すことから準備を始めた。ところが、コロナ禍の影響が残る学校では、掃除場所として借りることが難しく、ましてや生徒さんの参加依頼などはとてもお願いできる状況ではなかった。会場探しで困窮する中、福田先生が退職後に勤められている嘉麻市の稲築西義務教育学校をお借りできる目途を立ててくださったお蔭で、具体的な計画が動き出した。
掃除の素晴らしさと感動を皆で共有し、明日への活動継続のエネルギーとするために、奈良掃除に学ぶ会代表世話人の羽根さん(元奈良吉野警察署長)に講演を依頼すると、その場で心よい返事をいただき、記念式典の会場を5月末に抑えることができた。それから正式な案内書をつくり、近隣や九州管内の各代表世話人に送付して第一段目の準備が6/14に完了した。
相談役とお会いできなくなり、コロナで各地の活動も停滞している状況なので参加者は30名にも届かないだろうと予想していたが、8/24の申込締め切りには、萩・浜田・下関・宮崎・鹿児島・熊本・佐世保・福岡の会や福岡便教会、そして地元筑豊から、講演会に37名、掃除大会に47名もの申し込みがあった。掃除仲間の心温かさが心に沁み、掃除のご縁のありがたさにただただ感謝するばかりである。
9/28(土)に飯塚市の“のがみプレジデントホテル”で行った記念式典は、土居代表世話人が司会進行。最初に筑豊掃除100回目以降の歩みの写真を動画風に編集したものをスクリーンに映し出すと、子供たちが笑顔で掃除する姿と一緒に自分も映し出される写真を、とても熱心に見ていただいた。
次は皆がお待ちかねの羽根元署長による講演。演題は「出逢い、ドラマ、感動!」。国体のピストル射撃で活躍してきた警察官が、駅前でたむろしていた青少年らと一緒に掃除して、共に生き方を学びながら人間性を育んでこられた体験談と映像に、会場の空気が一斉に引き込まれる。一緒に掃除をすることで青少年との繋がりを作り、人として本当に大切な生き方を伝えながら、他者の喜びを目指して歩んでこられた心と心の繋がりを聞いて、「掃除っていいな、掃除って素晴らしいな」と、感動と喜びで胸が一杯になった。
掃除が人の心を穏やかにして、人間が本来持っている心の良さを引き出していく実践談に、今の世の中に無くてはならない学びだと改めて氣付かせていただく機会となった。
第2部の交流会は、利会長のお祝い挨拶と乾杯で始まり、まずは腹ごしらえ。その後テーブルごとに自己紹介と近況報告タイム。一人2分以内と司会が言っても、久しぶりに会う仲間への報告時間は長くなる。酔いの勢いもあるが掃除仲間との楽しい思い出話は尽きることなく、一升瓶も5本空になって、あっという間に懇親時間が過ぎて閉会の時間となった。
翌29(日)は、稲築西義務教育学校をお借りして「筑豊掃除に学ぶ会200回記念掃除大会」を実施した。47名の参加者が、4班に分かれての掃除実践である。今回は新しい掃除方法として日美会で提案した乾式トイレの実践研修である。カネヨンやサンドメッシュやスクレーパーを外して、スペースショット洗剤やクエン酸水や研磨剤の入っていないナイロンタワシ等を使って、新しく改修されたトイレで汚れの落ち具合を確認する事前研修を行い、今回のリーダー指導に備えた。
稲築西義務教育学校は新築されて約一年たつが、汚れの付きにくいと謳われている便器にも拘らず、ナイロンタワシで落ちない尿石や水垢リングが付着していた。また、綺麗に見えた壁をスポンジで洗うと黒く汚れた水が垂れて来て、見た目では分からない汚れ具合に一堂驚いた。便器をナイロンタワシで磨き、壁や床や鏡をスペースショットで磨き上げた後のトイレ全体の光の輝き具合に大感動。学校では新築で汚れが付きにくい便器だということで掃除は丁寧にやっていないそうだが、たとえ新しくなっても丁寧に掃除をしなければ結構汚れてしまうことが分かったし、付いた汚れを落とすには便器を傷めない掃除の工夫が必要であることも今回学んだ。
トイレをピカピカにした後は、全員でお楽しみの食事交流会である。奮発した1000円の弁当だったので、中身が豪華で量もしっかりあり、皆さんとっても美味しいと大満足していただいた。
閉会式では、主催者を代表して、言葉に詰まりながらも感謝を伝えられる福田先生の謙虚な姿に会場も共感し、200回の継続ができた達成感と喜びが心に残る素晴らしい記念大会となった。最後は皆で揃って記念撮影をした後に、「ふるさと」を合掌してお別れとなった。ありがとうございました。筑豊の会は、これからも多くの善友と一緒に地域に掃除道を伝え続けていけるよう、300回・400回を目指して顔晴りたい。
筑豊掃除に学ぶ会 広瀬 透