一石三鳥のゴミ拾い

福島県郡山市 菊池 功

私が掃除を始めたのは、2008年(平成20)の日光の会でした。勤務先(㈱ライフフーズ)の社長(現会長)は、何をしても中途半端な体質を、徹底してやり続ける社風にしようと、役員8名とともに参加したのです。真っ暗な中、便器にひたすら向かいました。あれほど徹底してやるとは思いませんでした。終わると大きな充実感がありました。社長は自ら社内のトイレや事務所を掃除し始めました。次第に掃除が広がり、私たちは近県の会にも参加するようになりました。

2009年、地域で川にホタルを復活させる取り組みが始まり、これが私の趣味となります。小学生らと飼育技術を学び、成虫を孵化させました。「郡山南川ホタル愛光会」は、地域環境保全功労者として2020年度環境大臣表彰を受けました。

私は、健康維持を兼ね、毎朝幼虫の世話で「ホタル飼育館」に通いました。道端のゴミが気になっていましたが、気恥ずかしさからそのままにしていました。「ひとつひろえば、ひとつだけきれいになる」の言葉に出会い、勇気を出してゴミ拾いを始めたのは、2012年(平成24)でした。

早朝、往復4km、約1時間半のゴミ拾いです。終わって会社に間に合います。当初レジ袋2~4袋ありましたが、最近は半袋以下です。きれいになるとごみを捨てづらくなると思います。

始めてまもなく恥ずかしさもなくなり、捨てる人への憤りも消え、ひたすらゴミと向かい合う日々になりました。途中で会う地域の人との関わりを持て、特に4年目ころ、ゴミ拾いを始めた方が出たことは嬉しいことでした。健康・趣味・環境の一石三鳥のゴミ拾いに感謝しています。