第1回に、60句を超えるご投句をいただき、ありがとうございます。指を折りおり、難しいなぁと頭を捻られた方もいらっしゃるかもしれませんね。
川柳ワンポイントアドバイス 「自由な発想で詠む」
川柳は人間を詠む短詩。時事川柳という社会を風刺する分野もありますが、この欄では心を詠む「文芸川柳」を目指してまいりましょう。
その際大切なことは「自由な発想で詠む」こと、そして教訓や金言風にならないことも大切です。掃除に取り組んでいると、「タバコ」とくれば、つい「吸い殻」「ポイ捨て」等が頭に浮かびますが、ここはイメージを広げ、「タバコ」を軸に17音字でどんなドラマを展開するか?発想の豊かさは心の柔軟性や脳の活性にも繋がります。発想の自由度を上げていきましょう。
お題「タバコ」入選作
息を止め追い抜き防ぐ受動煙 (松戸市/佐藤誠)
吸い殻の数で計れる待ち時間 (大阪市/西野真理子)
あの娘がね吸ってた噂女子トイレ (草津市/宇野弘子)
吸殻を見ていた昔拾う今 (仙台市/村上幸宏)
亡き父の焦がした布団そっと抱く (京都市/平里彩)
煙草吸い夢を語っていた昭和 (神戸市/北山ほくら)
自由吟 入選作
ちびっこもサンタになって福拾う (富士市/柿島由和)
師走時拾えど止まぬ落ち葉かな (東京都/池田啓一郎)
植栽を流行りのカットに刈り上げる (東京都/川野士郎)
不愉快を撒き散らしてるゴムホース (大阪市/川端日出夫)
41号お題「ホウキ」(3/31締切)
42号お題「出発」(6/30締切)
s.f777.ikenaga@gmail.comまで
ご一緒にLet’s 川柳!
中川千都子(なかがわちづこ) 心理カウンセラー、川柳作家。故時実新子直弟子。現代川柳研究会会員。著書『石の名前』(左右社)、川柳専門誌『現代川柳』代表