トピックス

第26回便教会総会

■日時 2023年6月18日(日)
    6時~12時
■場所 富山県高岡市瑞龍寺
■参加 計36名 
    (内、先生12名、県外18名)

 便教会は、愛知県の元高校教師高野修滋先生が2001年に始めた「トイレ掃除に学ぶ」教師主体の会。2020年まで年1回、全国から掃除人が集まり、掃除実習や実践発表などをおこなう総会を開いてきて、2021年と2022年は年2回おこないました。
 高野先生は、便教会活動を学校にとどまらず、若者など次世代に「掃除道」を伝える社会教育としたく考えていました。

瑞龍寺での開催

 曹洞宗、創建1614年、国宝。加賀藩2代藩主前田利長公を弔う。おやべ掃除に学ぶ会は、2004年から年に2回瑞龍寺でトイレ掃除をおこなっており、これに2012年から高野先生が参加し、今回当地で総会を行いました。
 2時間のトイレ掃除の後、30分住職のお話を聞き、6班に分かれて、実習の振り返りと各班の発表を行いました。そして、神谷孟瑠・場谷翔汰の若いお2人の先生の実践発表がありました。
 高野先生は、「とても良い会ができた」と振り返り、おやべ掃除に学ぶ会の福塚俊之代表世話人は、「初めての全国ベースの会の開催でよい経験となりました。今後に活かしていきたい」。おやべのメンバーは「県外の人からいつもとは違うことを学べた」などの、感想が出ました。

 

今後の便教会 高野修滋先生

私は1997年掃除に出会い、2001年便教会を立ち上げ、毎年1回便教会総会を開催してきました。現役時代は生徒や先生、仲間と活動の輪を広げ、「便教会新聞」で発信してきました。

次世代に種まきしたい
 退職後は、教育界との直接の関わりはなくなりました。そんな中、東海学園大学の梶岡多恵子先生とご縁があり、一緒に参加する学生の姿を見て、次世代に掃除の種まきをすることの大事さを強く感じています。
 今回初めて県外で開催しました。今後県外にも出向いて、協力者と一緒に活動し、それを「便教会新聞」で発信し、その地域の掃除(便教会)活動を応援したいと考えています。
ハードルの高い教師の自主的活動
 教師が、掃除に学ぶ会の活動によって主体的に動くようになることはまれです。先生が主体的に動けるようになるには、学校はもちろん、地域も「掃除で学校が変わる」ことを理解し、社会教育の重要性に気づくことが必要です。
 今後私は、「トイレ掃除をしたい」「生徒とトイレ掃除をしたい」という先生が一人でもおられたら、道具を持ってその学校に行き、一緒に掃除をし、掃除の魅力、素晴らしさを共有したいと思います。そして、その先生を全力で応援します。小さな一歩であっても、やがて百人の一歩となることを願って、種まきを続けていきます。
 「微力であっても無力ではない」 志ある先生に、○○便教会と名乗って活動を続けてもらうよう働きかけていきます。幼・保、小、中、高の教育現場で働く人たちに、掃除の魅力、素晴らしさを知ってもらいたいと思います。
*「トイレの神様」
烏蒭沙魔明王(うすさまみょうおう)
 「瑞龍寺最古の仏像で、室町以前の作。禅宗の寺では「東司(トイレ)の守護神」として祀られていることが多い」(ネット)

(取材 縄田良作)

第4回 イタリア掃除研修

副会長・事務長 千種 敏夫

■旅程
4月30日 成田発ミラノ着
5月1日 パドヴァ市へ移動
5月2日 企業セミナー、掃除研修
5月3日 ペスカーラ市長らと面談
5月4日 中学生徒討論会。掃除研修
5月5日 ローマへ~6日成田着
■出張者
 利哲雄会長、千種敏夫事務長

 マニセラ・ロサリオ様(清風掃々第38・39号)の要請で、2015年以来の研修を開催。
 パドヴァ市では、企業で25名にプレゼン、午後市内掃除研修。石畳の隙間の吸い殻やゴミ拾いに準備された厚手の手袋で苦戦しながらも、終了後美しい石畳通路を見て皆で喜びました。
 途中新聞の取材を受け、翌日の記事に、「掃掃道」は素晴らしい活動だと評価されていました。
 中部イタリアのペスカーラ市まで約480㎞。ラウラ・クリヴェッローニさん(清風掃々第40号)は、初対面とは思えないフレンドリーな女性でした。市庁舎で、市長、市議会議長と面談し、環境美化への思いをともにしました。市内中学校1年生約40名と先生に、日本の学校の現状などを話しました。教室の壁に、日本国旗・ようこその貼紙があり、嬉しく思いました。
 ラウラさんの社会貢献活動のうち、タバコポイ捨て防止では、市内にポスターを貼ったり、ポケット灰皿無料配布や、生徒と吸い殻拾いを教育実践してきました。
 その後海岸に移動、数グループで散らばりました。キャキャと大きな声が聞こえ、ゴミを拾うことが実に楽しいようです。
 終了後、草取りなどをしていると、数人の生徒が手伝ってくれました。ラウラさんの思いが成就するよう願っています。

マニセラ氏一行の日本企業訪問

■場所 東海神栄電子工業㈱
田中義人会長、秋山浩司社長他
■日程
 5月16日 15時~17時15分
 プレゼンと工場見学
■訪問者
 イタリア人一行14名(男8、女6)
 (航空エンジン製造会社社長など)
 同行 (株)平山 竹内昇氏
(取材 縄田良作)

〇来日・研修参加の目的は
・日本文化に触れ、日本人や労働者などのことを知りたかった。
・仕事や生き方で、目的を達成しようとする、日本人の意志や姿勢を見たいと思った。
・トヨタの方式を見たかった。
〇日本の印象はいかがですか
・街がきれいで秩序がある。
・人と環境がバランスしている印象がある。現代的と伝統(お寺など)の調和、電車内は小さな声で話す、会社と社員の協調など。
・寿司、天ぷら、魚、和牛などを食べた。食べ物が美しい。脂っこいものが少なく、健康に良い。
〇田中氏の話は、どうでしたか
・「掃除」を、経営〝手段〟として使っている。イタリアでは、掃除は美化という〝結果〟しかない。
・イタリアでは、マネジャーは掃除をしない。そして長続きしない。日本は、トップ自らやっている。
・トップ田中氏の強い情熱を感じ、命とつながっているようだった。
・小改善が積もって、大きな変化を起こしていることに驚いた。


海外視察団 取材コメント
 同社には1997年5月から今回まで、110回2326名来訪。
 マニセラ氏は12回程度。当会の海外展開の多くは、同社がきっかけで始まった。掃除を世界に広める活動は幅広く、全体戦略をつくり、体制を整える必要を感じた。

わが街松戸をより美しく「ごみフェスティバル」に参加

千葉県 佐藤 誠

 私はコロナ前、月に7~8回都内の活動に参加していましたが、コロナ禍で地元の活動を主にしました。1年前「滝沢ごみクラブ」(『清風掃々』第45号参照)に入会、全国の仲間とオンラインで繋がっています。
 「滝沢ごみクラブ」主催、5月3~30日のゴミを減らす「ごみフェスティバル」に賛同し、私の所属する松戸3団体も参加しました。

きたまつどごみぜろくらぶ 
 一周年記念として、5月6日朝7~12時、滝沢秀一さんをゲストに、約40人が8班に分かれごみ拾い。その後ごみ分別紙芝居や駄菓子屋カフェなど、全世代が楽しく交流しました。

メイク松戸ビューティフル
 5月14日、20日と活動、月2回、毎回10数人で松戸駅周辺のごみ拾いをしています。設立31年目のNPO法人です。

東松戸の会 
 5月20日、10数人で東松戸駅周辺のごみを拾いました。今年2月、2つの町会のコラボにて設立。

まとめ
 私は清掃を通じて、この3年で様々な分野で活動する約80名とご縁ができました。コロナ禍で、地元に根差したより現実的な学びができて、とても充実した日々を過ごしています。行政も市民活動に協力的です。私は、自分の住む松戸市を、さらに美しく快適な街にしたいと思っています。