ユースチャンネル3

豊岡市立府中小学校 6年 大友 由里奈

 「こんなところにも、ゴミが落ちている」私は、足元にあったゴミに気がつき、拾いました。
 いつもの朝、集合場所で集まった時、近くのゴミに目が行きます。見ると、下級生のはずきちゃんも拾っています。他の子も拾っています。空き缶、ペットボトル、タバコのすいがら、おかしの袋…いろいろなゴミが落ちています。気づいたら、なるべく拾うようにしています。毎日は拾えませんが、登校中、歩いている時にゴミを拾う時もあります。ただ、ゴミに目が行ってばかりだと危ないので、注意して拾うようにしています。
 ゴミを拾っていると、私たちの住む地域が少しずつ、きれいになっているように思います。ゴミは汚いものですが、拾っている友達の顔を見ると、目が輝き、とても嬉しそうです。私も同じように思います。
 私は4年生の時、学校の先生がゴミを拾っておられる姿を見て「すごいなあ。私もゴミを拾ってみよう」と思い、少しずつゴミを拾い始めました。
 今でもよく覚えていることがあります。塾の帰り、ゴミがたくさん落ちているところがありました。そこで、ゴミを拾いながら帰りました。スーパーの袋が2つ、ゴミでいっぱいになりました。すると、畑仕事をしていたおじさんが、声をかけてくださいました。「ゴミを拾ってくれているんか。このあたりはゴミだらけやろ」そう言って、一緒にゴミを拾ってくれました。そして、「ゴミを拾ってくれてありがとう。ブロッコリーとふきのとう、持って帰って」と言って、私にくださいました。 


 それから、家に帰り このことを 担任の先生に電話で話しました。先生はとてもびっくりされ、ほめてくださいました。「先生も負けとらへん。これから、ゴミを拾いに行くわ」とも言われました。私はゴミを拾って褒めてもらったことは初めてだし、とても嬉しかったです。これからも、ゴミ拾いを続けられるような気がしました。家に帰ってから食べたブロッコリーは、とても美味しかったです。
 私は心の変化がありました。ゴミを拾うようになって、友達の悪口を言わなくなりました。それは、友達のいいところがいっぱい見つけられようになったからです。また、スリッパをそろえている人や、物を整理している人を見ても、「すごいなあ」と思えるようになりました。
 私は、児童会に入っていますが、4月からゴミ拾いをすることになりました。ゴミを拾った人がいたら、拾った数を紙に書いてもらいます。3年生の女の子がよく拾ってくれています。先生方も拾ってくださいます。今まで5千個ほど拾いました。
 わずかなゴミを拾うことによって、環境が良くなることは、ないかもしれません。でも、小さなゴミに気がつき、ゴミを拾うことは、環境を守ることにつながっていくような気がします。 つまり、ゴミを拾う人は、気づく力があるから、むだな電気をつけたり、水を出しっぱなしにしてないと思うからです。身の回りの小さなことを大切にすることが環境を守ることにつながっていくと思います。
 私は自分からゴミを拾い、全校生にもこの輪を広げて、地域や学校を美しくして、環境もよくしたいと思っています。

☆大友さんは今26歳、現在でも街でバッタリ先生に会うことがあるそうです。
(『清風掃々』第15号(2009年7月発行)再掲)