活動紹介
2023年度イタリア掃除研修報告書
- イタリア
- イタリア掃除に学ぶ会
- 街頭清掃
4月30日(日)から5月6日(土)まで、マニセラ・ロサリオ様からのオファーを受けイタリア掃除研修に利会長と千種の二人で行ってきました。
イタリア掃除研修は、2015年に第3回が開催されて以来、8年ぶりの研修となりました。
5月1日(月)、AM8時、ミラノ・マルペンサ国際空港に到着後、ブレッシャにあるマニセラさんのご自宅に招かれ、日本茶のおもてなしを受け、中世ローマ時代の遺跡と古い建物が見事に調和した街中を散策しました。
その後、車で一路アウトバーンをパドヴァ(人口21万人の歴史ある街)へ出発、夕刻到着すると、翌日掃除研修主催する会社:auxiellのジャコモ・ビサット氏にお会いし、ピザ店へ夕食に誘われましたが、
イタリア人の食欲旺盛さとピザの半端ない大きさに目を丸くしました。
5月2日(火)、レンガ工場跡をリノベーションしての使用している「auxiell社」にて、25名の関係者が参加し10時30分から利会長による企業と掃除のプレゼンテーションが行われ、皆さん一生懸命に耳を傾けメモを取 っていました。途中、休憩も挟みながら行われ、最後にはコンサルタントらしい効率や成果を考えた質問があり、熱心さが伺えました。
その後、同じ建物内にあるレストランで昼食をいただき「掃除道」とプリントされたお揃いのTシャツを着て皆さんで市電に乗り、雨が降っていたので雨のかからないアーケード下の掃除場所へ移動しました。
そこで、待機していた市の職員 から用意されていたゴミ袋と厚手のゴム手袋を支給され、ちょっとした説明から皆さんすぐにゴミ拾いに散っていきました。
ところが、石畳通路の隙間に入ったタバコの吸い殻やゴミが支給されたそのゴム手袋では取りにくく、皆さん苦労しながらも熱心に拾う後ろ姿がとても印象的でした。
色々と問題点はありましたが、掃除終わった石畳通路を振り返ってみてのその綺麗さに皆で感激し喜べたことはよかったです。この活動を引き続き継続してくださいとお願いしましたが、どう実践するか否か今後が楽しみです。
掃除途中、取材を受け、翌日、新聞記事に掲載、輸入された「掃掃道」は素晴らしい活動だと評価されていました。
5月3日(水)はパドヴァから海岸沿いがこれから避暑地となるベスカーラ(人口12万人)まで約480kmひたすらアウトバーンを猛スピードで移動の一日です。
ホテルに到着した夕刻、清風掃々40号で海外特集記事で紹介されたラウラ・クリヴェッローニさんとお会いしましたが、それはそれはフレンドリーで初めてお会いした方とは思えない女性でした。その後、ベスカーラ市庁舎に案内され、カルロ・マシ市長、市議会議長と面談させていただき、環境美化、美しい環境づくりに思いを共にしました。
その後、ラウラさんから夕食の招待を受け、アドリア海の新鮮なイタリア魚介料理をご馳走になりました。
5月4日(木)、市内にあるティノッツィ中学校の一年生、約40名と先生たちの前で学校や社会における掃除についてや日本の学校の掃除や現状を話させてもらました。教室の壁には日本国旗・ようこその貼紙があり、実に嬉しかったです。
ラウラさんから「あなたたちのお父さんがタバコを吸っているひと?」と尋ねると、およそ1/3の生徒が手を挙げ、「では、帰ったら、今日の話をお父さんに話してください。」と続けると生徒はうなずいていました。ラウラさんは色々な社会貢献活動をしてていますが、タバコのポイ捨てを止めさせる活動で美しい街にしたいと積極的動いていベスカーラ市内にてポスターやポケット灰皿無料配布実行をされており、過去にも生徒 ます。そこで、ベスカーラ市内にポスターを貼ったり、
ポケット灰皿を無料配布したりしており、過去に幾度か生徒さんたちと吸い殻拾いを教育実践し展開してきました。今回の企画もその一環として海岸にあるゴミ拾いを行います。
学校での話が終わると、掃除場所へ移動しました。
生徒たちが集まってくると、タバコの吸い殻を拾う者、可燃ゴミを拾う者、不燃ゴミを拾う者と担当者を分けいくつかのグループで海岸に広まっていきました。キャキャと大きな声が聞こえます。ゴミを拾うことが実に楽しいようです。
タバコの吸い殻は拾った本数を数え、その時々に何本拾ったかを記録し、その経緯を市民らに公開しポイ捨て禁止に役立てています。
また、利会長とマニセラさんの二人は、時間が経ってもゴミ拾いを止めようとせずいつまでも続けていました。
終了後、集合場所周辺の気になった草取りやコンクリート床面に溜まった砂を除去していると、幾人かの生徒がさせて欲しいと手伝ってくれ、ここにも掃除の喜びを感じました。
いい活動です。これからも継続され、ラウラさんの思いが達成できること願っています。
5月5日(金)、朝4時30分、ベスカーラからおよそ250㎞離れたローマ・フィウミチーノ国際空港に向けて出発、またも猛スピードでアウトバーン夜道を爆走、時間に余裕をもって到着した。
今回の企画に力を注ぎ、往復約2000㎞近くを運転されるマニセラさん、絶対お疲れであろう気をつけて帰宅していただきたい。心から感謝とお礼申し上げます。
日本を美しくする会 千種 敏夫